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葬儀場を選ぶ
ベッドで父親の顔には布がかぶされていたが、
その白い布をめくると父親は口を開けて眠っていた。
おだやかに苦しまずに眠るように亡くなったという。
もうすでに私の弟夫婦、父親の妹夫婦、私の次男夫婦とひ孫達がかけつけていた。
兄の嫁さん、叔母は涙ぐんでいた。 だけど、私は不思議とまったく涙がでなかった。
ひ孫達は騒がしいのですぐに帰ったが、次にすることは、葬儀場探し。
病院には遺体は置いておくことはできないので、葬儀場に電話をして、すぐに運んでもらわなければならない。
家族葬であまりお金をかけないでやりたいとは決めていたが、
葬儀場は決めていなかった。
疲れ切った母親が
「近い方がいい」
という一言で、病院から車で2分くらいの葬儀場に決まった。